AIで絵本を作る挑戦の第2回です。
前回はリサーチ、企画、プロット作成、そして画像生成AIの選定までをまとめました。
今回はその続きとして、実際に画像を生成し、文章を埋め込み、出版用ファイルを整えるところまでの体験を紹介します。
画像生成は「一発で理想」は出ない
最初に直面したのは「AIは一度で理想の絵を出してはくれない」という事実でした。
構図が単調になったり、キャラクターの見た目がページごとに変わってしまうことは何度もありました。
そこで私は次の工夫を取り入れました。
- 髪型・服装・表情を毎回プロンプトに明記
- 「smaller natural eyes」「gentle expression」で自然な顔立ちに調整
- 動物キャラは「with a rabbit, a bear, and a cat all together」と必ず一緒に出すよう指定
- 視点を変える指示(back view/side view/close-up)で構図を差別化
この繰り返しで少しずつ「絵本として読める一貫性」が生まれてきました。
キャラクター一貫性は最大の苦労ポイント
特に大変だったのはキャラクターがページごとに別人化してしまうことです。
AIは「同じ人物を何度も出す」ことが苦手なので、参照画像を使って調整したり、プロンプトで細かく指定したりする必要がありました。
それでも完全に一致させるのは難しく、最終的には「AIが出した候補の中から一番近いものを選ぶ」柔軟さで対応しました。
人間の判断が入ることで、読者に違和感のない絵本に仕上がっていきます。
ChatGPTに「埋め込む文章」を考えてもらう
画像が揃ったら、次は文章です。
私は生成したイラストをChatGPTに見せて「この絵に合う短い文章を提案して」と依頼しました。
出力された文はシンプルで淡白になりがちでしたが、これをベースに人間が少し手を加えることでオリジナリティが出せました。
「淡々としたAIの文」+「人間の感情や経験を込めた修正」が、ちょうど良いバランスだったと思います。
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Canvaでレイアウトと文字埋め込み
画像と文章が揃ったら、Canvaでレイアウトを整えました。
おすすめは絵本向けの「8.5 x 8.5インチ」サイズです。
フォントは子どもでも読みやすいものを選びました。
- Kosugi Maru(やわらかい印象で安心感)
- Rounded M+(読みやすさ重視)
- Noto Sans JP(シンプルで可読性が高い)
文字色は濃いグレーを基本にし、夜のシーンでは白文字に切り替えるなど調整しました。
背景が暗いときは半透明の白帯を敷くと文字がより見やすくなります。
出版用ファイルの作成:PDFからKPFへ
Canvaで完成したデータはPDFで書き出しました。
印刷用を選び、表紙を含めて1つのPDFにまとめます。
電子書籍の場合、このPDFをそのままアップロードするよりも、KPFファイルに変換した方が最適です。
KPFはAmazon公式のKindle Createで変換できます。
これにより表示崩れや画質劣化を防ぐことができました。
今回のまとめと次回予告
第2回では画像生成、文章埋め込み、レイアウト、そしてPDFからKPF変換までを進めました。
AIが提案してくれることでスピードは上がりますが、キャラクター一貫性や文章の温かみは人間の調整が欠かせないと感じました。
実際のKDP出版作品はこちら👇
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次回はペーパーバック出版への挑戦を扱います。
KDPのペーパーバックはトリムサイズや余白設定などでトラブルが多く、実際に私も何度もやり直しをしました。
そのリアルな苦労を共有していきます。

