2025年8月12日の主要AIニュースを、副業や実務での活用を意識してまとめました。本日はインフラ(電力)・政策・生産性向上の3本柱が揃い、Chrome買収提案や政府向け生成AIの破格提供、Google Docsのモバイル画像生成機能など多彩なトピックが登場しました。
本日の主要AIアップデート
PerplexityがGoogle Chrome買収を提案(345億ドル規模)
PerplexityがGoogleのブラウザ「Chrome」に対して345億ドルで買収を提案。非売却方針のChromeに“指名買い”を仕掛けた格好で、条件には「オープンソース維持」「2年間で30億ドル投資」「既定検索は変更せず」などが含まれます。規制当局の動きを見越した戦略的提案です。
AnthropicがClaudeを米政府機関に1ドル提供
Anthropicは米連邦機関向けにClaudeを1年間わずか1ドルで提供。ChatGPTやGeminiと共に政府承認リスト入りした流れを受け、短期間での導入事例創出と長期契約獲得を狙います。
CoreWeave決算:売上増も電力制約が成長ボトルネック
AIクラウド大手CoreWeaveは売上121億ドルで予想を上回った一方、赤字が拡大。最大の制約は電力供給で、受注残は301億ドルまで増加しています。
Google Docs(Android)にGemini画像生成が追加
8月8日から段階展開されている新機能で、Android版Google Docs内からGeminiを使って直接画像生成が可能に。最大14日で対象ドメイン全てに展開予定です。
イーロン・マスク氏、Appleを提訴示唆
App StoreでOpenAIが優遇されているとし、イーロン・マスク氏がApple提訴を示唆。サム・アルトマン氏とSNS上で応酬が行われました。
ソフトバンクG株、AI期待で急伸
国内ではソフトバンクグループ株がAI関連期待で大きく上昇しました。
詳細トピックと実務インパクト
AI学習の電力需要:2030年には50GW規模に
EPRIとEpoch AIのレポートによると、2030年には米国のAI関連電力需要が現状の約10倍にあたる50GWに達する可能性があります。フロンティア級モデル1回の学習で最大4〜16GW消費するとされ、政策・インフラ計画に直結します。
Chrome買収提案の規制・市場への影響
ブラウザ市場と検索エンジンの支配構造に直接切り込む動き。規制当局によるChrome分離の可能性を先取りした形で、独占是正との整合性をアピールしています。
政府調達における生成AIの価格破壊
Claudeの1ドル提供は、複数ベンダーを競合させる政府調達の中で価格弾力性を示す事例。短期導入と長期契約確保の双方を狙った戦略です。
AIクラウド成長のボトルネックは電力供給
CoreWeaveは33拠点を運営中ですが、電源や送配電網の確保が拡張の鍵。推論需要の伸びも続いており、電力インフラ整備が急務です。
教育向けAI Pro無償提供(Google、5か国展開)
Googleは日本を含む5か国で学生向けにGemini AI Proを1年間無償提供。新学期を前に学習支援の一環として展開します。
新登場のAIアプリと注目機能
SynClub:AI漫画生成エージェントを大型アップデート
脚本作成からコマ割り、画像生成までを対話形式で行えるWeb版βを強化。マンガ制作の自動化が進展しています。
Hup AI:視覚AI搭載スマートホームカメラ
「実生活最適化」をテーマにした新カテゴリのスマートホーム製品。日常生活の自動化や見守り用途に活用できます。
Geminiアプリ:パーソナライズ絵本・コミック作成機能
家族向けに物語を生成し、読み上げにも対応。ストーリーテリングAIの普及が加速しています。
今日のおすすめAIツール活用法
Google Docs×Gemini:ブログ・提案書に挿絵や概念図を即生成
Android端末上で文書作成と同時に挿絵や図表を生成可能。企画書や教材作成の効率化に最適です。
GPT-5:長文要約・調査・コード補助の総合タスクに活用
最新モデルとして文章生成からコード支援まで幅広く対応。移行時には既存プロンプトの再検証が推奨されます。
Windows 11新AI機能:Copilot+ PCでの作業効率化
8月アップデートで追加されたAIエージェントや画像機能により、日常作業や制作ワークフローを加速します。
安全なAI活用のための最新Tips
ダイナミックプライシング対策
価格比較時はログアウトやシークレットモード利用、クッキー削除を実施し、AIによる価格最適化の影響を抑制します。
年齢推定AI(YouTube)導入時の家族アカウント管理
視聴履歴をもとに年齢推定する仕組みが実験導入。家族アカウントの履歴共有範囲を見直すことが重要です。
著作権・学習データの出典確認
日本で大手新聞社が生成AI企業を提訴。商用利用前に出典・ライセンスの確認を徹底しましょう。
職場での画像生成ルールと監査対応
NSFW出力の可能性がある機能はオフにし、生成物はラベル付け。公開前にはモデル・設定・プロンプトを記録します。
まとめ:8/12のAIトレンド3本柱
インフラ(電力)課題の顕在化
AI学習と推論の急増が電力インフラの整備を迫ります。
政策・政府調達による市場動向変化
価格破壊や規制による競争構造の変化が進行中です。
モバイル×生成AIでのプロダクティビティ向上
Docs×Geminiのように、モバイル上での生成AI活用が業務効率を大きく変えます。
※この記事は2025年8月13日時点の情報に基づいています。最新情報は公式サイト等をご確認ください。