画像生成AIで「思った通りの画像が出ない」と悩んでいませんか？
プロンプトの書き方ひとつで、生成される画像のクオリティは大きく変わります。
特に最近では、SORA2などの動画生成AIが注目されていますが、動画の品質を高めるためには「元となる静止画」の完成度が欠かせません。
本記事では、初心者でもすぐに使えるプロンプトの基本構成から、品質を劇的に上げるタグセット、よくある失敗とその回避策までを体系的に解説します。
さらに、動画生成にも応用できる高品質な画像生成プロンプト設計法と、実際に使えるプロンプトテンプレートをまとめました。
画像生成プロンプトの基本構成を理解しよう
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 主題・品質タグ・構図・スタイルの順番が重要
- 強調タグとネガティブプロンプトの使い分け
- 日本語と英語の混在に関する注意点
画像生成AIは、キーワードを単に並べるだけでは思い通りの結果を出せません。 AIが「どの情報を優先して理解するか」を意識して構成を組み立てることが重要です。 ここでは、生成精度を上げるための基本構文を整理します。
プロンプトの構成要素と書き方の基本
プロンプトの基本構成は「主題 → 条件 → 品質タグ → スタイル → 雰囲気」の順で書くことが推奨されています。 たとえば以下のような形です。
masterpiece, best quality, full body, fantasy warrior, golden armor, dramatic lighting, battlefield backgroundAIは左から右へ読み取るため、最も重要な要素（主題）を先頭に置き、順次具体的な条件を追加することで安定した生成が可能になります。
品質タグの定番セット（masterpiece, best qualityなど）
画像の品質を向上させるには、まず「品質タグ」を先頭に入れるのが基本です。 以下は多くのツールで定番とされる組み合わせです。
- masterpiece, best quality：全体の品質向上
- highres, ultra highres：解像度アップ
- intricate details：細部の描写を強化
特に「masterpiece」と「best quality」はほぼすべての生成AIで有効であり、これを冒頭に入れることでノイズや破綻を抑えることができます。
ネガティブプロンプトで不要要素を除外する方法
ネガティブプロンプトとは、生成から除外したい要素を明示的に指定する仕組みです。 たとえば「ぼやけた画像」「余分な手」「透かし」などを防ぎたいときに有効です。
negative prompt: low quality, blurry, extra limbs, watermark, nsfw人物の後ろ姿を描きたい場合は、ネガティブ側に face, looking at viewer を入れることで、顔が映り込むのを防げます。
英語・日本語どちらで書くべきか？AIツール別の傾向
英語で書いた方が安定するケースが多いですが、近年は日本語でもかなり精度が向上しています。 ただし、MidjourneyやStable Diffusionでは技術的タグ（例：rim light, back view）は英語で指定した方が正確に反映されます。 一方、ChatGPT（DALL-E）は自然文に強いため、日本語でも問題ありません。
ジャンル別・目的別プロンプト例集【初心者〜上級者】
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 品質・スタイル・構図・照明・背景・人物の6カテゴリ
- 定番タグの組み合わせと使い方例
- 失敗しやすい語句の注意点
品質・解像度を高めるプロンプト例
画質向上に直結するタグ群は次のとおりです。
masterpiece, best quality, highres, ultra detailed, intricate detailsこれらを冒頭に入れることで、AIが「高品質画像を求められている」と認識し、全体の描写精度を上げます。
スタイル・ジャンルを指定するプロンプト例
スタイルタグは作品の雰囲気を決定づける重要な要素です。
anime style, semi-realistic, watercolor painting, cyberpunk, ukiyo-e複数スタイルを混ぜる場合は、最も優先したいスタイルを先に書きましょう。 例：「anime style, watercolor painting」など。
構図・アングルをコントロールするプロンプト例
full body, side view, back view, close-up, from above, from below被写体の大きさやカメラ位置を指定することで、構図が安定します。 特に「back view」「from behind」を入れると後ろ姿が得られます。
照明・雰囲気を調整するプロンプト例
soft lighting, rim light, golden hour, foggy, dramatic lighting照明タグを上手く使うと、写真のような立体感や情緒を出すことができます。
背景・場所を描写するプロンプト例
fantasy forest, ruined city, futuristic skyline, beach at sunset主題を引き立てる背景を具体的に書くことで、世界観の完成度が高まります。
人物・衣装を具体的に設定するプロンプト例
adult woman, knight in armor, mage casting a spell, warrior with glowing sword年齢を明記することで、AIが不適切な解釈を避けやすくなります。 特に「adult woman」は安全性を確保する上で重要です。
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よくある悩みとその解決策【失敗例から学ぶ】
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- ファンタジー戦闘・水着・横顔などの生成トラブル
- 各AIツールの安全ポリシーと制約
- プロンプト調整の具体的な修正方法
ファンタジー戦闘シーンが生成できないときの回避策
多くのAIでは、流血・切断・銃撃などの暴力描写が制限対象です。 そのため、以下のような「抽象表現」に置き換えると安全に生成できます。
two warriors clashing with glowing swords, sparks and magic energy, dramatic lighting, ruined castle「光」「魔法」「エネルギー」を強調することで、派手さを維持しつつ規約違反を避けられます。
水着や衣装デザインがポリシー違反になる原因と対処
過度な露出は安全フィルターに引っかかりやすいため、次のように表現を変えましょう。
fashionable swimsuit design, high-neck swimwear, vintage styleさらに、ネガティブプロンプトに nsfw, lingerie, nude を加えることで、露骨な生成を防げます。
img2img（画像変換）でプロンプトが反映されないとき
Stable Diffusionなどで「元画像が強く残ってしまう」ときは、以下の設定を確認してください。
- Denoising Strength：0.3〜0.5で元構図を維持、0.7以上で再生成寄り
- CFG Scale：7〜12が目安。高いほどプロンプトを強く反映
- 品質タグ：先頭に入れ忘れない
横顔や後ろ姿をうまく作るためのタグ組み合わせ
side view of an adult woman, profile view, looking to the right, showing the left side of her face顔を出したくない場合はネガティブに「face, looking at viewer」を入れましょう。 後ろ姿は back view, from behind が基本です。
横長構図で人物を左端に配置するプロンプト例
wide shot, back view of an adult woman standing on the left side of the frame, facing away, autumn forest background位置指定は「left side」「right side」などの自然文で対応可能です。 構図タグとネガティブ設定を組み合わせると、狙ったレイアウトが再現できます。
ツール別の特徴と最適なプロンプト設定
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- ChatGPT/DALL-E・Midjourney・Stable Diffusionの特徴
- 同じプロンプトでも結果が違う理由
- ツールごとのおすすめ構文パターン
ChatGPT／DALL-Eの特徴と得意分野
自然言語理解が強く、文章で指示しても正確に解釈されます。 ただし安全フィルターが厳しく、戦闘や露出表現は自動で除外されます。 主にブログ用イラストや教材画像に最適です。
Midjourneyで映える構図とタグの書き方
光と色彩の表現が得意で、「rim light」「dramatic lighting」などのタグが非常に効果的です。 アート性を重視するなら最適な選択肢です。
Stable DiffusionでLoRAやimg2imgを活用するコツ
LoRAやControlNetを導入することで、構図やポーズを自由に制御できます。 また、独自モデルを導入すれば好きな画風を再現可能です。 自由度が高い反面、設定を誤ると破綻しやすいため、品質タグとネガティブ設定の両立が重要です。
プロンプト自動生成ツール（ChatGPT活用含む）の使い方
ChatGPTに「この画像を再現するためのプロンプトを作って」と依頼すれば、要素分解を自動化できます。 また、Difyなどを活用してプロンプトテンプレートを自動生成するワークフローを組むことも可能です。
SORA2など動画生成で役立つ「高品質画像プロンプト設計」
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- なぜ動画品質は「静止画プロンプト」で決まるのか
- 動画用ベース画像を生成する際の最適タグ構成
- 連番画像を統一するための工夫
動画生成におけるベース画像の重要性
SORA2などの動画AIは、フレームごとの静止画を連続生成して動画化します。 つまり、1枚1枚の画像が低品質であれば、どれだけAI補完しても動画全体が不安定になります。
シーン統一のためのプロンプト管理テクニック
シーン統一には「共通タグの固定」が必須です。 例：masterpiece, best quality, cinematic lighting, realistic color tone を全フレームに共通化します。 これにより、トーンや雰囲気が統一された滑らかな映像が得られます。
AI動画生成前に押さえる品質タグセット
動画用静止画でよく使われる品質タグの一例です。
masterpiece, cinematic lighting, realistic texture, ultra highres, sharp focusこれらをすべてのフレームに統一して適用することで、動画全体の一貫性を保てます。
実践ワーク｜すぐ使えるプロンプトテンプレート集
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 人物／風景／商品撮影など用途別テンプレート
- 品質タグと構図タグの組み合わせ例
- 使いやすいネガティブプロンプトセット
人物イラスト向けプロンプト例
masterpiece, best quality, full body, anime style, smiling adult woman, soft lighting, autumn park background背景・風景向けプロンプト例
masterpiece, ultra highres, fantasy forest with glowing lights, foggy atmosphere, cinematic lighting商品／アイテム撮影向けプロンプト例
masterpiece, best quality, product photo of coffee cup on wooden table, soft studio lighting, realistic texture動画素材向け静止画生成プロンプト例
masterpiece, cinematic lighting, ultra highres, realistic color tone, wide shot, 16:9 aspect ratioまとめ｜プロンプト設計で画像生成の品質は劇的に変わる
画像生成の成否は、プロンプトの構成と品質タグの使い方にあります。
「masterpiece」「best quality」を起点に、構図・照明・ネガティブ設定を組み合わせることで、初心者でも理想の作品を作ることが可能です。
動画生成の品質も、静止画段階での設計精度によって決まります。
今回紹介したプロンプト例とテンプレートを参考に、自分のスタイルを構築していきましょう。
プロンプトワードまとめ【保存版】
この章では、画像生成AIでよく使われるプロンプトをカテゴリ別に体系化しました。
Stable Diffusion、Midjourney、DALL·E など主要ツールすべてで応用可能です。
「これだけ見れば完結」できるよう、実用レベルのワードセットと使い方コメントをまとめています。
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▶ 品質・解像度タグ（Quality & Resolution）
| タグ例 | 意味・効果 | おすすめ使用例 |
|---|---|---|
| masterpiece | 高品質・傑作級出力を指示する定番タグ | すべてのプロンプトの先頭に置くのが基本 |
| best quality | 全体のディテールとレンダリング精度を向上 | masterpiece, best quality, highres |
| highres / ultra highres | 解像度を高め、ノイズを減らす | ポスターや動画素材の生成時に推奨 |
| absurdres / super fine illustration | 極めて高精細なイラストを生成 | イラスト・CG向け。高スペックGPU環境で有効 |
| intricate details / sharp focus | 細部や焦点を強調する | 商品画像・メカ・衣装デザインなど |
| 8k / 32k / ultra-detailed | カメラ解像度を模倣し写実性を高める | リアル系や写真風レンダリングで強力 |
定番品質タグセット：masterpiece, best quality, ultra highres, intricate details, sharp focus
▶ スタイル・ジャンルタグ（Art Style & Genre）
| タグ例 | 説明 | 用途・相性 |
|---|---|---|
| anime style | 日本アニメ風。線画やキャラ重視 | Stable Diffusion系モデルで人気No.1 |
| semi-realistic / realistic | 現実感を残しつつイラスト調に調整 | ファッション、ポートレート系に最適 |
| oil painting / watercolor / sketch | 絵画技法の指定。筆致や質感を変化 | Midjourneyで高精度に反映 |
| pixel art / ukiyo-e / art nouveau | 特定の歴史的・芸術的スタイルを模倣 | デザイン資料・学習データ作成向け |
| cyberpunk / fantasy / dark fantasy | ジャンルの雰囲気やテーマを指示 | 背景・構図タグと組み合わせると強力 |
| official art / concept art | ゲームや映画の公式アート風に仕上げる | 商用資料・PR素材の生成に適する |
推奨構文：masterpiece, anime style, dramatic lighting, fantasy background
▶ 構図・アングルタグ（Composition & Angle）
| タグ例 | 効果 | 備考 |
|---|---|---|
| full body / upper body / close-up | 被写体の範囲を指定 | 人物を全身／半身で制御 |
| side view / profile view | 横顔・斜め構図を指定 | 視線タグと組み合わせると安定 |
| back view / from behind | 後ろ姿を生成 | ネガティブに「face」を入れると精度向上 |
| from above / from below | 俯瞰・ローアングル視点 | 建築や風景の臨場感を出せる |
| wide shot / panoramic / cinematic framing | 横長構図でシネマ的雰囲気 | 16:9動画用の素材生成にも最適 |
| left side of the frame / right side of the frame | 被写体の位置を指定 | 人物を端に寄せて余白構成を作る |
よく使う構図セット：full body, back view, standing on the left side of the frame, wide shot, cinematic lighting
▶ 照明・雰囲気タグ（Lighting & Mood）
| タグ例 | 意味・印象 | 使い方のコツ |
|---|---|---|
| soft lighting / rim light / studio light | 被写体を柔らかく、もしくは強調して照らす | 人物・商品撮影で人気 |
| dramatic lighting / cinematic lighting | 映画のような光と影のコントラスト | Midjourneyで特に効果的 |
| backlighting / golden hour / sunset glow | 逆光・夕日など温かみのある演出 | ストーリー性を高めたい場合に有効 |
| foggy / misty / gloomy / melancholic | 霧や陰鬱な雰囲気を再現 | ファンタジー・廃墟・叙情系に向く |
| volumetric lighting / light rays | 光の粒子や放射効果を追加 | 幻想的・神秘的な演出で印象的 |
高品質照明構文例：masterpiece, cinematic lighting, rim light, soft glow, high contrast shadows
▶ 背景・環境タグ（Background & Environment）
| タグ例 | 内容 | 用途 |
|---|---|---|
| fantasy forest / enchanted ruins / medieval castle | ファンタジー系の背景を描写 | RPG・キャラ立ち絵に最適 |
| futuristic city / cyberpunk skyline / neon lights | 近未来や都市的シーン | テック・サイバーパンク系 |
| beach at sunset / mountain at dawn / autumn park | 自然・季節の風景 | 観光・商品背景など |
| studio background / gradient background | 商品撮影風の単色・ぼかし背景 | EC商品画像や広告バナー向け |
| outer space / underwater / snowy landscape | 特殊環境の演出 | 教育・サイエンス用途にも使える |
背景テンプレ構文：masterpiece, best quality, wide shot, autumn park background, soft lighting
▶ 人物・衣装タグ（Character & Outfit）
| タグ例 | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
| adult woman / adult man | 成人キャラクターを明示 | 安全フィルタ回避に必須 |
| knight in armor / mage casting a spell | 職業・ロールを指定 | ファンタジー設定に有効 |
| fashion model / street style / traditional kimono | 衣装・スタイルを指示 | ファッションや文化系テーマ |
| portrait of a smiling woman / expressive face | 表情を制御 | 広告やSNS用素材に最適 |
| group of people / couple / child with pet | 複数構図の指定 | 生成難度が高いので品質タグを強める |
人物用構文例：masterpiece, best quality, full body, adult woman in elegant dress, soft lighting, cinematic background
▶ ネガティブプロンプト（Negative Prompts）
| タグ例 | 除外目的 | 備考 |
|---|---|---|
| low quality / blurry / pixelated | ぼやけ・低解像度の防止 | すべての生成で推奨 |
| extra limbs / distorted face / malformed hands | 人体構造の破綻を防ぐ | 人物系で必須 |
| text / watermark / signature | 文字や透かしの除去 | 商用利用画像では必ず除外 |
| nsfw / nude / revealing clothes | 不適切表現をブロック | 安全対策・ポリシー違反防止 |
| monochrome / grayscale / low contrast | 彩度・コントラストの低下を防止 | カラー作品向け |
安全・高品質セット：negative prompt: low quality, blurry, extra limbs, text, watermark, nsfw
▶ プロンプト構文テンプレート（万能型）
masterpiece, best quality, ultra highres, [主題], [構図タグ], [スタイルタグ], [照明タグ], [背景タグ]
negative prompt: low quality, blurry, watermark, nsfw例： masterpiece, ultra highres, anime style, full body, soft lighting, fantasy forest background, intricate details negative prompt: low quality, extra limbs, watermark
この構文をテンプレートとして保存しておけば、 「主題」と「スタイル」を差し替えるだけで汎用的に活用できます。
▶ 参考：写真レベルのリアル描写を狙うタグ群（Photo-realism）
| タグ例 | 説明 |
|---|---|
| photo-realistic / realistic skin texture / depth of field / bokeh | カメラの被写界深度やレンズぼけを再現 |
| Canon EOS 5D / Nikon lens / 50mm f1.4 | 特定カメラ・レンズ指定で写真的質感を演出 |
| HDR / natural lighting / high contrast | 写真特有の光表現・色調バランスを再現 |
写真再現用構文例：masterpiece, photo-realistic, HDR, natural lighting, 50mm lens, sharp focus, detailed skin texture
この構文は、生成AIで「写真と見分けがつかない」レベルのリアルな出力を得たい場合に最も有効です。
以上が、画像生成AIにおける「プロンプトワード完全保存版」です。
これらのタグを自在に組み合わせることで、構図・画風・光・質感を思い通りにコントロールできます。
自分専用のタグセットを少しずつカスタマイズし、最高の一枚を作り出してください。
※この記事は2025年10月15日時点の情報に基づいています。最新情報は公式サイト等をご確認ください。
公式発表に加え、観測報道ベースの情報も含みますので、今後の動向を確認しながらご活用ください。
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