AIの仕組みをわかりやすく学ぶ実験室|第3回「Stable Diffusionに学ぶオープンソース画像生成の裏側」

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AI画像生成といえば、Stable Diffusionという名前を耳にしたことがある人は多いでしょう。

無料で使えるのに高性能、しかも自分のパソコンでも動かせる――この特徴によって、Stable Diffusionは一気に世界中に広まりました。

しかし、その裏側には「潜在拡散モデル」という技術と、「オープンソースとして公開されたこと」による大きな文化的変化があります。

本記事ではStable Diffusionの仕組みを理論寄りに解説しつつ、派生モデル(LoRA・DreamBooth)の実用的な側面も厚めに扱います。

第1回でAIと機械学習の基礎、第2回で拡散モデルを理解した読者に向けて、今回は具体的な生成AIの代表例としてStable Diffusionを徹底的に掘り下げます。

Stable Diffusionとは?誕生と普及の背景

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。

  • Stability AIと研究者コミュニティの協力
  • オープンソース化の意義
  • MidjourneyやDALL·Eとの違い

Stable Diffusionは「誰でも無料で使える」点が注目されがちですが、その背景を知ると普及の理由がより鮮明になります。

誕生の背景と開発思想

Stable Diffusionは2022年に公開されました。

開発元はStability AIですが、実際には多くの研究者やコミュニティが関与しています。

目指したのは「研究者や個人開発者が自由に使える生成AIモデルを作ること」。

この開かれた思想が、その後の爆発的普及を後押ししました。

なぜオープンソース化されたのか

当時、DALL·EやMidjourneyといった商用モデルはクローズドであり、利用者はあくまで「サービスを使う立場」に限定されていました。

一方、Stable Diffusionはモデルそのものをオープンソースで公開。

誰でもダウンロードして利用でき、改良や派生モデルの公開も自由に行える仕組みでした。

これが「AIは研究者や大企業のもの」というイメージを一気に変えました。

Midjourney・DALL·Eとの違い

Midjourneyは芸術的で高品質な画像を生み出しますが、利用はDiscord限定で生成物も公開が前提です。

DALL·Eは自然な文章理解に優れていますが、商用利用には制限がかかります。

対照的にStable Diffusionは「自由度」と「カスタマイズ性」で優位に立ちました。

Stable Diffusionを支える「潜在拡散モデル」の仕組み

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。

  • 潜在空間で処理するメリット
  • ピクセル空間との違い
  • ノイズ除去プロセスの流れ

Stable Diffusionのブレークスルーは「潜在拡散モデル(Latent Diffusion Model)」の採用にあります。

潜在空間とは何か?

従来の拡散モデルは、ピクセルごとにノイズを処理していました。

これは高品質な画像を得られる反面、計算コストが莫大でした。

潜在拡散モデルでは「潜在空間」という圧縮された特徴表現の領域で処理します。

要するに、画像を小さな要素に変換して効率的に扱う方法です。

画像を圧縮して扱う仕組み

Stable Diffusionはまず画像を「潜在表現」にエンコードします。

この表現は元画像の情報を凝縮しており、少ない計算量で操作が可能です。

その後、拡散モデルが潜在空間でノイズを除去し、最後にデコーダで元の解像度に戻します。

これにより、個人PCでも実用的な速度で生成が可能になったのです。

ノイズから画像を復元する流れ

完全なノイズを入力し、数十〜百数十ステップをかけて潜在表現を復元。

最終的に画像デコーダで高解像度の画像として出力します。

この流れは第2回で解説した拡散モデルの基本と同じですが、「潜在空間」を活用することで効率化されています。

学習データとテキスト理解の進化

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。

  • 学習データセット(LAION 5b)
  • CLIPとOpenCLIP
  • T5エンコーダ

Stable Diffusionの強みは、学習データとテキスト理解の進化にも支えられています。

LAION 5bとデータセットの課題

Stable DiffusionはLAION 5bという大規模データセットを利用しました。

これはインターネットから集められた画像とテキストのペアです。

膨大なデータ量によって多様な表現を学習できた一方、著作権や倫理の課題も指摘されています。

CLIPによるテキストと画像の結びつき

CLIPは「テキストと画像を同じ空間にマッピングする技術」です。

これにより「犬の写真」という言葉が画像とリンクし、自然な生成が可能になりました。

T5エンコーダで長文プロンプトに対応

Stable Diffusion 3ではT5-v1.1 XXLといった大型言語モデルが導入されました。

これにより、長く複雑なプロンプトでも忠実に再現できるようになっています。

バージョンごとの進化と改良

Stable Diffusionは複数の世代を経て進化してきました。

SD1.xの衝撃

SD1.4や1.5は、個人PCで現実的に実行できる初めての拡散モデルでした。

「大企業専用の技術」から「誰でも使える技術」に変わった瞬間です。

SD2.xとSDXL

SD2.xでは解像度が向上し、SDXLではフォトリアル表現が飛躍的に改善されました。

より多様で自然な画像が生成可能になり、ユーザー体験も大きく変化しました。

SD3の最新技術

Stable Diffusion 3は2024年に登場しました。

複数のテキストエンコーダを組み合わせ、Rectified Flow Samplingによって生成速度も改善。

最新世代として、さらに実用性が増しています。

派生モデルと拡張機能(LoRA・DreamBooth)

Stable Diffusionが文化的に大きな影響を与えたのは、この「派生モデル文化」の誕生にあります。

特にLoRAとDreamBoothは、ユーザーが自分専用の生成モデルを作ることを可能にしました。

LoRA(Low-Rank Adaptation)の仕組みと活用例

LoRAは既存の大規模モデルに対して「少量のデータで効率的に学習を追加する技術」です。

数十枚の画像でキャラクターの特徴や特定の画風を学習させられます。

たとえばアニメキャラクター風のLoRAを読み込めば、誰でもそのスタイルで生成が可能になります。

公開サイト(Civitaiなど)では無数のLoRAが共有されており、利用者は自分好みのスタイルを自由に追加できます。

DreamBoothの仕組みと活用例

DreamBoothは「特定の対象をモデルに取り込む」ための技術です。

たとえば自分の顔写真を数十枚学習させれば、その人物を生成画像の中に自然に登場させることができます。

商品写真を学習させれば、広告素材を効率的に作れるなど、マーケティング用途にも広がっています。

ただし肖像権や著作権のリスクがあるため、実用時には注意が必要です。

コミュニティと派生文化

LoRAやDreamBoothを通じて作られた派生モデルは、Hugging FaceやCivitaiといったコミュニティで公開されています。

「二次創作モデル」「写真風LoRA」など多様なモデルが登場し、経済圏も形成されつつあります。

Stable Diffusionが「単なるツール」を超えて「文化のプラットフォーム」となった理由がここにあります。

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実際にStable Diffusionを試す方法(補足)

理論理解のためには実際に触れてみることも有効です。

Webサービスで試す

Hugging Face SpacesやMage.spaceなど、ブラウザだけで試せる環境があります。

ローカル導入

AUTOMATIC1111 WebUIはもっとも利用者が多い環境です。

さらにComfyUIはノードベースで処理を組み立てられる高度なツールです。

商用利用とライセンス

ライセンスの基本

Stable DiffusionはRAIL-Mライセンスで公開されています。

基本的に商用利用は可能ですが、悪用を禁じる規約が含まれています。

著作権・倫理的課題

学習データに既存の作品が含まれている可能性があり、利用者には責任が求められます。

Adobe Fireflyとの比較

Adobe Fireflyはライセンス済みデータで学習しており、生成物に対してIP保証があります。

安全性を重視するならFirefly系が適しているケースもあります。

Stable Diffusionを学ぶ推奨図書

まとめと次回予告

今回はStable Diffusionの仕組みと進化を理論寄りに解説し、LoRAやDreamBoothといった派生モデルの文化まで紹介しました。

Stable Diffusionが「誰でもAIを使える時代」を切り開いた理由は、潜在拡散モデルの効率化と、オープンソース公開による派生文化にあります。

次回は「DALL·E 2/3と再キャプション技術」を取り上げ、商用モデルがどのように精度を高めているのかを解説します。

※この記事は2025年10月5日時点の情報に基づいています。最新情報は公式サイト等をご確認ください。
公式発表に加え、観測報道ベースの情報も含みますので、今後の動向を確認しながらご活用ください。

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